Alesmith

/Story

 「エール・スミスという名前は1995年に生まれました。厳しい仕事と手作りの力を表しているのでこの名前を選びました。ブラックスミス(鍛冶屋)は、かつて最も厳しい職業でした。自らの手で金属を強く叩き馬蹄をつくり…製鉄も同様でした。エール・スミスの名は手で、造りあげたビールを示しています。初期の私たちは、まともな醸造器具を買うことができず手持ちの器具を駆使して、苦心してビールを造っていました。なんとか上手くやらなくてはいけないし、とても辛い作業でした。醸造者の一日とは極限までヘトヘトになる8時間です。今でも覚えています、帰宅するとベッドへ直行し倒れこみ、翌朝はまたすぐに醸造所へ行かねばならない日々を。繰り返し繰り返し、本当にきつい作業でした。ですからエールスミスという名は最適だと思います。『ものづくり』と『厳しい作業』と『ビールへの情熱』を表現しているからです。開拓時代西部の鍛冶屋のように馬蹄を作るのではなく、私たちのアートと情熱として、この金床の上に一杯のビールがのっています。現在でも仕事量は鍛冶屋と変わりません。この名はエール・スミスというものを実に良く表現していると思います。それは厳しい作業を経て情熱と共に手作りされたエールだ、と言うことなのです」

 

 「ビールの醸造とはアートと科学のバランスだと思っています。2 つの世界が素晴らしい形で混ざり合ったものです。もしマッド・サイエンティストをきどって背後にある科学を無視したとしても、ほどほどのビールはできるでしょう。けれども科学や数学を駆使して、醸造をしっかりコントロールできれば、良いビールをいつでも同じように造ることができるのです。そうなって初めてアーティストは、自分の作品を充分に紹介することができるのです。ビールの1 つ1 つが、絵画作品のようなものです。見た目が優れているだけではなく、中のビールも素晴らしくなくてはなりません。ですから、これはアートです。すべてが1つのアートなのです。私は、ずっとアーティストになりたいと望んでいましたが、何のアーティストになりたいのか分かりませんでした。絵を描いたり、チーズを造ったり、パンを焼いたり、ビールを醸造したり... どれも非常に好きでした。表現手段として、アートと科学の融合として、私にとってはビールが一番、魅力的なのです。私はただ美味しい製品を繰り返し造りたいのです」

 

 「ビールは原始的で単純な飲料とは限りません。とても複雑な飲料です。世界一上質なワインと同じように、興奮と楽しみが得られます。それこそが伝えたいことなのです。私たちが提供するのは、見た目も素晴らしく中身も素晴らしい製品です。私はエールスミスのビールを、マイクロブルー界のロールス・ロイスにしたいのです。車、飛行機、靴など、商品が何であれ業界にかかわらず、その分野には必ず最高級品があります。私はそれらを、その分野のロールスロイスと呼んでいます。訴求力の高い商品外観、最高品質のビール、私たちのストーリー。それらは私の心の底から誠意を持って生みだされたものですから、これらを継続することは私にとって簡単です。そしてすべてのメンバーが熱心に働いています。エールスミスで仕事の機会を得るためには、いくつもの過程をクリアしなければなりません。何度も面接を受けて熱意を示すと共に、ビールを扱わせても安心な正しい人材であることを、私たちに確信させなければなりません。何から何まですべてに関して、エールスミスをクラフトビール界のロールロイスにしたいのです。最高級の品質で、あらゆるレストランにふさわしく、5 つ星ホテルや、世界中にある最高の場所に、エールスミスが並ぶようにしたいと思います」

 

-PETER ZIEN-

翻訳: 村上レイ